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日本最速新幹線の台車 機械工学科主任 小畠耕二


 機械工学科棟の西側に新幹線の台車が設置されています。 多くの学生諸君はもう知っていることと思いますが、 編集委員会より依頼がありましたので改めて紹介させていただきます。
 1993年 (平成5年) 12月21日、 高速試験車両であるSTAR21は、 JR東日本の上越新幹線下り「燕三条~新潟」間において日本最高速度の425km/hを記録しました。 その記念すべき台車が、 平成10年6月に住友金属工業 (株) より本校に寄贈されたのです。 このテスト走行の成功がきっかけになって、 JR各社の新幹線車両の高速化技術の開発に拍車をかけることになりました。 世界一の高速車両はフランスの新幹線と聞いていますが、 直線で下り勾配を走行したと言いますから、 本当のチャンピオン・データはSTAR21の速さだと思います。 カーブが多く、アップ・ダウンのある軌道で425km/hを達成したのですから。 日本の鉄道技術も大したものですね。 現在、本校機械工学科のOBが、 このような技術開発に携わり活躍しています。
 お昼休みにじっくり観察してみませんか。 一見、通常の台車と変わりなさそうですが実はハイテクのかたまりなのです。 すべての車軸にモータが取付けられ、 軸受には異常を検知するための温度センサがあり、 カーブ走行時の乗り心地を良くするため車体を傾ける制御機構などが組み込まれています。
本文は本校広報誌CAMPUS 2000 Autumn号に掲載.写真は98年6月に撮影(現在の設置場所とは異なります).
この新幹線台車「DT9035B台車」の寄贈については,本校同窓会誌 1998年度 新芽22号 もご覧ください.